盗め

釣りというのは、うまくいったときの説明が難しいものだ。「これをこうしたら釣れた」という説明も、それはそれで正しいかもしれない。しかし、それだけの条件で釣れたかどうか、その本当のところは、わからないものだ。

自然を相手にするということは、常に、不確実な要素が含まれている。だから、次も同じようにすれば、必ず釣れるという保障は、まったくない。ただ、「確率」は高まる。釣りが、確率のゲームと云われる所以だ。確率は高まるが、確実ではない。

実は、そういうことは世の中に溢れている。しかし、多くの人は、そこに「秘訣」があると期待する。ある人は、その「秘訣」を教えてくれるかもしれない。うまくいった方法を、教えてくれるかもしれない。

大切なことは、その「秘訣」を聞いたものが、それだけを真に受けるか、それ以外もみるかということ。不確実性を前提として、具体的に事象だけをみるのではく、俯瞰して、状況をみて「感じる」ことができるかどうか。

「釣りは盗むもんだ、聞くもんじゃない。」  井伏鱒二盗むということは、隠れていることを見出すこと。それを感じ取って、自分のものにすること。ウルトラCや秘訣に、期待してはいけない。それは、目的地のない旅に出るようなもの。

それを繰り返していたとしても、どこにも辿り着く前に、干からびてしまうだけだろう。

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