バスは、その時々でフォーカスすることが変わる。その基本的な行動規範は、次の3つ。1.食性2.繁殖3.生命維持そして、産卵時期を迎える春は、繁殖することが、彼らの行動規範の第一義となる。もちろん、食べることはやめない。
体力なくして、産卵はありえないからだ。しかし、その「食べる」ということも、「繁殖」という行動の線上にあると考える。つまり、繁殖行動を無視した上での、捕食行動というのはとられないということだ。
ベッドを守っているときの「排除行動」を除いては、ルアーで釣る場合においては、やはり食性に訴える。産卵場所、産卵行動を基本とした捕食。アングラーは、この基本的な考え方を、逸脱することなく、パターンを組み立てる必要がある。
秋に釣れた、夏に釣れた。その経験のパターンをそのまま適用しないこと。バスの行動規範は、明らかに変化している。そのことに照らし合わせて、過去の経験を見てみる。「プリスポーン」という言葉。
この言葉には、意味があるようで意味はない。ただ、その「状態」を表しているに過ぎない。だから、どうするのか。それを問うてこそ、はじめて意味を帯びる。魚釣りの基本は、「魚の気持ちになること」だという。
釣り人の立場だけで、状況をみるのではなく、サカナの行動規範を中心においてみる。それだけでも、見えるものは変わってくる。