「スポーニングは大潮にあわせて、一斉に行われる」この表現は、正しくもあり、間違いでもある。つまり、すべての産卵行為が一斉に始まり、あるタイミングをもって、一斉に終わるわけではない。固体によっては、産卵の時期にズレはあるだろう。
さらに、1シーズンで複数回、産卵する固体もある。また、一口に、アフターといっても、その状態も様々。温存期にあるもの、回復期にあるものと様々だ。つまり、ある時期においては、様々な状態の固体が混在することになる。
それは、いわゆるアフターと呼ばれる時期に、最も、混在するといってもいいだろう。そう考えれば、アフターと表現されるシーズンが、果たして本当につりにくいシーズンとなるのだろうか。もちろん、そのフィールドのマジョリティ(大多数)という状態はあるだろう。
しかし、それがすべてではないことを認識しておく必要がある。それは、ターゲット次第で、見方は変わるといってもいい。つまり、釣り難いと思えば、釣り難いし、釣り易いと思えば、釣り易いともいえる。ある一定の情報や固定観念に振り回されないこと。
まさに、その時々の状態のフィードバックが重要になる。難しくするのも自分、易しくするのも自分。春は、それを、学び思い知らされるシーズンだといえる。