水槽で泳ぐサカナがヒラを打つのを見かける。それまでの優雅な泳ぎから一転。その動きには、キレがある。そのキレを再現しようと考えたとき、浮力という要素は、外せない。浮き上がろうとする力に対して、引き下げようとする力。そのバランスが、キレを生む。
そのキレは、作りそのものの要因もあるが、素材が生み出すといってもいいだろう。ヒラ打ちは、サカナの逃走行為。そして、フィッシュイーターは、基本的に逃げるものを追う習性がある。それは、ネコにも見ることができる。
的確で、魅力的なヒラ打ち。それは、サカナたちに我を忘れさせる。もちろん、これはすべてのルアーに、必要な能力ではないだろう。そういった場面にでるルアーたち。見た目の美しさやリアルさだけではない、そうしたヒラのキレを生む素材や作り。
そこに目を向けてみるのも、また一考。