春も終盤を迎えると、一気に増水するフィールドがある。その増水が、スポーニングの時期に重なると、様々な面で、難しい状況が生じてくる。まず、1~2mの増水で、新たにシャローとなる場所。
そこにベッドがあることは少ない。それをみて、まだスポーニングではないと判断しては、状況を完全に見誤ることになる。水温が16℃を超で、大潮を過ぎているなら、ベッドは必ずあると見ていい。
だから、そういった状況では1レンジ下を探る必要がある。つまり、急激な増水にバス自身も追いつけていない状況。バスは、それまでに何度もシャローを訪れ、産卵場所の下見を繰り返してきた。
そこで、一気に増水したからといって、急に、計画を変更することはできないのだ。数日でシャローは、数日で干上がる可能性もあるし、一大イベントに大きなリスクはかけられない。
だから、1レンジ低くてもそこで産卵する。アングラーは、その1レンジ下を探る必要があるが、そこでは、明確なサイトフィッシングは難しくなる。とはいっても、太陽光が差し込む水深。
よくみれば、バスが動いているのが見える場合もある。あとは、あたりをつけて狙っていく。ブラインドサイトフィッシング。見ていながら見ないで釣る。大変高度なテクニックと精神力を要する。
それを狙うを避け、他の釣りやすいものを狙う。もちろん、それも重要な戦略となる。サイトの選択は、戦略の選択でもあるのだ。