湖には、様々な状態のサカナが存在する。特に、産卵期においては、その状態の違いは極端だ。そうした状況において、釣果情報などをみる。そこには、ルアーの種類が何であったかが示してある。
それらの情報に鑑みれば、基本的な攻め方も想像できるかもしれない。しかし、そういった情報は、全体のほんの一部に過ぎない。そのキモとなる部分は、意識的にせよ無意識にせよ、ほとんど語られることはないと考えた方がいい。
だから、そういった情報から得たこと実践しても、同じ結果を得られることは、まずないと考えた方がいい。それは、ちょっとしたステイの時間やフォールスピードの違いかもしれない。
また、たとえばシャローといっても、いろいろな状況がある。その結果の大半は、表面的に現れる情報以外が要因なのだ。情報に踊らされてはいけない。そういった情報は、あくまでも参考でしかならない。
ハワイに向かって漕ぎ出した船で、「サイパンがいいらしいゾ」と聞くと方向転換。そして、「プーケットらしいゾ」と聞けば方向転換。これでは、どこにもたどり着けず、船の上で、干からびてしまうというオチに行き着く。
自分のサカナは、どこにいるのか。自分のサカナと向き合うことがはじめにあって、本当に必要な情報というのは、見えてくるもの。
「プーケットがいいらしいゾ」「あ、そうですか。でも、自分はこっちです」。自分のサカナと、そのために必要な情報。この確立が、ステップアップのひとつであることは間違いない。