雨が続くと陸上のものが流れ込み、フィールドの水の栄養価が増していく。そこにきて、梅雨の晴れ間。アオコの類が急激に発生して、湖全体の水質を悪化させていく。それは、まるでターンオーバーのよう。
風に流されるように、アオコの帯が続き、水の色は、一見して汚いと感じてしまう。そこにきて、夏日のような日差し。バスが口を閉ざす条件が揃いすぎている。水温は、23~25℃だから、充分な適水温。
だから、思い切ったアプローチにも心は動く。しかし、この状況は、明らかに分が悪い。流れ込みがあるとか、風と時合いが合うとか、そういった限られた条件しか勝ち目がない。
バスは、基本的に中層ラインのカバーに、日差しを避けるようにタイトについている。そのバスに口を使わせるには、その半径50cm以内へのアプローチが必要。加えて、そこで長く見せ続ける必要がある。
目に見える立ち木とかならば、そのアプローチも、決して難しくはないだろう。しかし、昨今そういった大場所に、バスはいない。目指すは、インビジブルなカバー。
そして、その半径50cm以内でのロングステイ。これは、もう確率の話でしかなくなる。ラインを決めたら、キャストして沈めてロングステイ。ゆっくり引いて、何かに当たったらロングステイ。
まるで事故に合うかのごとく、期待するしかない。しかし、カミナリに当たる確率ほど小さくもないはずだ。梅雨の晴れ間。それは、まさに自分との戦い。覚悟を持って望まなければならない。